この日記では、当サイトの管理人 ”kodachi” が樹木に発生した病虫害を診断し、対策方法を提案します。
はじめに外観できる症状と特徴を写真を交えて解説し、その後、病虫害を決定します。症状から順に読み進めながら管理人”kodachi” と一緒に診断することは、樹木病虫害診断の良いトレーニングになる思います。樹木病虫害に携わる初心者&初級者の診断技術の向上に役立てば幸いです。
間違いも多々あると思いますが、ご容赦ください。
目次
症状
1月下旬、シラカシの葉表が真っ白になっていました(アイキャッチ画像)。
でも、葉裏は白くなく、きれいな緑色でした(写真1)。
診断結果
これは “うどんこ病“ ですね。
葉の表面がうどん粉をまいたように白く覆われていました。
生活環
“うどんこ病“ は、以下のようにして伝染し、被害が拡大します。
- 春から秋にかけて、うどん粉のような白いかび(菌糸・胞子・分生子)が生じる。
- 菌体は、はじめ円形に生じ、その後、葉の表面、裏面、あるいは両面に広がる。
- それらの菌体が風で飛散して周囲に感染する。
- 春から秋にかけて感染を繰り返し、被害が拡大する。
- 秋の終わりには白色菌体上に、はじめ栗褐色のち黒色の粒状物(子のう殻)が多数生じる。
- その粒状物(子のう殻)が罹病葉や落葉の上で越冬して翌春の伝染源(第一次伝染)になる。
枝葉が過繁茂になって通風や日当たりの不良なところに多く発生します。
防除
“うどんこ病“ を防除する方法としては、
- 剪定で日当たりや風通しを良くする
- 病落葉を集めて焼却する
- 病気の発生初期と冬期に殺菌剤を1週間から10日おきに、かけムラがないように葉面散布する
- 窒素肥料のやりすぎに注意する
などが有効でしょう。
使用できる農薬
樹木類の “うどんこ病“ に使用できる主な殺菌剤には以下のものがあります(2024年2月29日現在)。
- チオファネートメチル水和剤(樹木類|商品名:トップジンM水和剤など)
- トリフルミゾール水和剤(樹木類|商品名:トリフミン水和剤など)
- キノキサリン系水和剤(樹木類|商品名:兼商モレスタン水和剤)
- イミベンコナゾール乳剤(樹木類|商品名:マネージ乳剤)
- クロチアニジン・フェンプロパトリン・メパニピリム水和剤(樹木類|商品名:ベニカXファインスプレー)
- 還元澱粉糖化物・調合油・BT水和剤(樹木類|商品名:ベニカナチュラルスプレー)
今回は罹病部が小さいので、スプレータイプが使いやすそう。
うどんこ病
この記事では、樹木に発生する “うどんこ病” について、当サイトの管理人 ”kodachi” が本などで調べたことを記録しています。 “うどんこ病” は、「葉にカビが生える病気…
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