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症状
近所の公園に植っているケヤキの若葉にこぶのようなものを発見しました(写真1)。
よく見ると付いているのではなく、葉が膨らんで袋状になっていました。
写真2は葉の裏側から撮った写真です。袋の口が閉じているのがわかります。
こぶを葉から切り取り、2つに切り分けて中を観察するとアブラムシがいました(写真3)。
診断結果
ケヤキの葉にこぶを作るアブラムシ、これは “ケヤキヒトスジワタムシ(別名:ケヤキフシアブラムシ)” でしょう。よく発生する虫のようです。
袋状のこぶは “ケヤキハフクロフシ” と呼ばれる虫こぶです。
“ケヤキヒトスジワタムシ” による被害の症状としては、
- 葉の表面に徳利を倒したような形をした袋状物(虫こぶ)が現れる
- 虫こぶを切り開くと長さ1mm前後の小さな虫が詰まっている
- 多い時には1枚の葉に5〜8個の虫こぶができる
- 虫こぶが形成された葉はやがて褐色となり、枯死する
などがあります。
防除方法
“ケヤキヒトスジワタムシ” は、春季、新葉が展開する頃に孵化し、新葉の裏面に寄生します。
そしてその後、幼虫は虫こぶの中で増殖し、6月頃有翅胎生雌虫となって虫こぶから脱出しますので、
“ケヤキヒトスジワタムシ” による被害を防除するには、
- 新葉が展葉する頃に殺虫剤を散布する
- 幼虫が有翅胎生雌虫となって虫こぶから脱出する前(5月)に被害葉を除去・処分する
のが有効です。
“ケヤキヒトスジワタムシ” に使用できる殺虫剤には、
- MEP乳剤
- ペルメトリン乳剤
- アセタミプリド液剤
などがあります。殺菌剤が含まれる殺虫殺菌剤もいくつかありました。
虫こぶ内の虫を殺虫剤で駆除することは難しいので、虫こぶができる前(新葉が展開を始めた時)に新芽の部分を狙って散布します。
虫こぶの被害は美観を損ねてしまいますが、激害でない限り樹が枯死することは少ないので、殺虫剤の散布は激しい虫こぶ被害が毎年発生する樹にとどめ、小さい樹では被害葉を早期に摘み取ることによってアブラムシが増殖するのを防ぐようにしましょう。
下の記事もご参照ください。
ケヤキヒトスジワタムシ(別名:ケヤキフシアブラムシ)
この記事では、樹木を加害する “ケヤキヒトスジワタムシ(別名:ケヤキフシアブラムシ)” について、当サイトの管理人 “kodachi” が本などで調べたことを記録しています…
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