目次
症状
3月の初旬、近所の空き地に植えられた若いサクラの分枝部にうずら卵のようなものをみつけました(写真1)。
大きさ(長径)は1.4cmです。
下の写真は、うずら卵のようなものをちぎり取った痕です(写真2)。
診断結果
これはどうやら “イラガ“ の繭(まゆ)のようです。
家に持ち帰って剪定鋏で割ってみました。硬いです。
中から出てきた黄色いものはイラガの前蛹(まえさなぎ)のようです(写真3)。
前蛹にはとげがあります(写真4)。
このとげも触ると痛いのかなぁ。
生活環
“イラガ” の生活環は以下のとおり。
- 成虫は年に1〜2回、6〜9月に発生
- 成虫は葉面に1〜2粒ずつ産卵
- 孵化直後の幼虫は葉に小孔をあけて摂食
- 成長した幼虫は葉縁から摂食
- 枝に繭を作り、その中で幼虫体で越冬
防除方法
“イラガ” の防除方法としては
- 卵・幼虫・繭を見つけて捕殺する
- 幼虫には毒刺毛があるので要注意(素手で触れないこと)
- 発生初期の小さい幼虫に殺虫剤を散布
などがあります。
使用できる農薬
“イラガ” に使用できる殺虫剤としては
- BT水溶剤(散布)
- DBEDCT液剤(散布)
- エトフェンプロックス乳剤(散布)
- フルベンジアミド水和剤(散布)
- ジノフラテン液剤(樹幹注入)
などがあります(2021年5月2日時点)。
下記の時事もご覧ください。
イラガ
この記事では、樹木を加害する “イラガ” について、当サイトの管理人 “kodachi” が本などで調べたことを記録しています。 “イラガ” は、「葉を食べる害虫(食葉性害虫)…
コメント