この記事では、樹木に発生する “白藻(しろも)病” について、当サイトの管理人 “kodachi” が本などで調べたことを記録しています。
目次
症状
“白藻病” の主な症状は下記のとおりです。
- 主として葉の表面に発生する
- はじめ、やや盛り上がった灰白色ないし緑灰色の小塊(藻体)を生じ、次第に放射状(あるいは迷走する紋様状)に拡がる
- 放射状に広がった斑紋はほぼ円状で、大きい斑紋は10〜20mm大となる
- 斑紋の色は樹種により緑灰色、緑褐色あるいは褐色を呈する
- 古くなると白色化することがある
- 病葉は脱落せず長く樹上にとどまるため、樹全体が著しく汚れた外観を呈し、美観を損なう
斑紋を拡大鏡で観察すると、放射状(あるいは迷走する紋様状)に広がる網糸状体を見ることができますよ!!
病原藻
“白藻病” は緑藻類( “Cephaleuros japonicus” や “Cephaleuros virescens” など)です。
気生藻(陸上の岩や、樹皮、葉の表面に付着して生育する藻類)、糸状体・配偶子のう・遊走子のうなどが形成されます。糸状体の細胞は短円筒形〜不規則形で不規則に二叉分枝して、中心部では偽柔細胞をつくりますが、緑辺部は単細胞列拡大します。伝染は配偶子および遊走子によりますが、生態などの詳細は不明のようです。
菌類ではなく、藻類なんですね
生活環
“白藻病”の生活環は下記のとおりです。
- 春から夏にかけて、配偶子のうから配偶子が、また遊走子のうから遊走子がそれぞれ放出
- 放出されった配偶子と遊走子は頭部に2本のべん毛をもち、水中で活発に遊泳して伝染
- 11月頃まで漸次拡大し、その後、葉上で越冬
- 翌年4月から再び伸長拡大
発生しやすい環境
“白藻病” は、風通しの悪い、陰湿な環境でよく発生します。
発生しやすい樹種
タイサンボクの白藻病
防除方法
“白藻病” を防除する方法は以下のとおりです。
- 病葉を可能な範囲で摘除・処分する。
- 整枝剪定を行い、日当たりや風通しを良くする。
使用できる農薬
“白藻病” に使用できる農薬は見つかりませんでした。
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