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症状
7月初旬、クヌギの地際にたくさんのフラスが落ちていました(写真1)。
幹からは長い繊維状のフラスが、そして幹には縦割れが見られました(写真2)。
さらに、1ヶ月後に再び確認すると隣接するコナラの幹に十円玉大のかじり痕が斜めに並んでいました。
診断結果
参照した本にはクヌギやコナラの幹を加害する害虫としてコウモリガ、カシノナガキクイムシ、シロスジカミキリ、カツラマルカイガラムシが載っていましたが、今回の被害はシロスジカミキリによるものと診断しました。
下の写真(写真4)は “シロスジカミキリ” の成虫が脱出した孔(写真4)でしょう。
少し古いですね。
シロスジカミキリの被害症状としては、
- 材部を食害して穿入孔より繊維状の粗い木屑を出す
- 加害された部分の樹皮はこぶ状になって縦に裂ける
- 産卵痕の直径は1~2cm(1円玉程度)で、上に向かって上がっていく
- 傷口から腐朽菌が侵入しやすくなり、衰弱木や風倒木になりやすい
- 成虫は若枝をかじるので枯れ枝が目立つ
が挙げられています。
今回の症状では
- 繊維状の粗い木屑が認められた
- 樹皮に縦に裂けた部分が見られた
- 直径1~2cmの産卵痕が上に向かって上がっていくように残っている
- 枯れ枝は気付かなかった
でした。
シロスジカミキリに間違いないでしょう。
防除方法
防除としては
- 成虫は見つけしだい捕殺する
- 新しい産卵痕を見つけたら金づちなどで叩き、羽化する前の卵をつぶす
- 産卵予防としてMEP乳剤(50~100倍)を幹(地上2mぐらいの高さまで)に散布する
などの方法があります。
使用できる農薬
- MEP乳剤(幹や枝の表面に予防散布)
- フェンプロパトリンエアゾル(幹や枝の食入孔にノズルを差し込み噴射)
シロスジカミキリについては下記の記事もご参照ください。
シロスジカミキリ
この記事では、樹木を加害する “シロスジカミキリ” について、当サイトの管理人 “kodachi” が本などで調べたことを記録しています。 “シロスジカミキリ” は、「幹や枝に…
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