キハダの若枝に蓑がぶら下がって・・・|チャミノガ

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症状

7月下旬、キハダの若枝に長さ3cm程度、円筒形の蓑がくっついていました(写真1&アイキャッチ画像)。

写真1 キハダの若枝にくっついた蓑

蓑の表面をアップにして撮影したのが下の写真です(写真2)。

写真2 蓑の表面の拡大写真

小枝、葉、その他いろんなもので固められていますね。

蓑を切って中を探ると下のような虫が現れました(写真3&4)。

写真3 蓑を切り開くと中から虫が・・・
写真4 蓑の中から現れた虫

蓑の内壁が糸状物で保護されていますね。

診断結果

これは ミノガ類 の蓑ですね。

樹木を加害するミノガ類としては チャミノガオオミノガ がいます。

これらのうち、チャミノガオオミノガ蓑の形、長さ、蓑のつき方、そして蓑を作るための素材で見分けることができそうです。

今回見つけた蓑の形は円筒形長さは3cm程度、蓑は枝に直接ついている、蓑を作っている素材は小枝や葉、でした。

この結果から、今回の蓑は チャミノガ の蓑と判断しました。

蓑の中から出てきた虫は チャミノガ の幼虫でしょう。

オオミノガの蓑の形は紡錘形長さは35〜50mm程度チャミノガ よりやや大きい)、蓑は枝から糸で吊り下がっている、蓑を作っている素材は葉や小枝で、チャミノガ に比べて小枝は多くない)、といった違いがあります。

防除方法

チャミノガ は樹木の葉を食害します。

防除としては

  • 幼虫を捕殺する
  • 幼虫の若齢期に殺虫剤を散布する

などの方法があります。

被害の発生は局所的で、しかも集団で発生しますので「幼虫を捕殺する」、「蓑を見つけ次第取り除く」のが最も簡単で効果的です。

使用できる農薬

ミノガ類 に使用できる殺虫剤には

  • DEP乳剤

があります。

蓑の中に潜んでいる幼虫・成虫に届くような殺虫剤はありませんので、農薬を使っての防除は難しいです。

チャミノガ については下記の記事もご参照ください。

よろしければ下記の記事 “オオミノガ” もご参照ください。

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