この日記では、当サイトの管理人 ”kodachi” が樹木に発生した病虫害を診断し、対策方法を提案します。
はじめに外観できる症状と特徴を写真を交えて解説し、その後、病虫害を決定します。症状から順に読み進めながら管理人”kodachi” と一緒に診断することは、樹木病虫害診断の良いトレーニングになる思います。樹木病虫害に携わる初心者&初級者の診断技術の向上に役立てば幸いです。
間違いも多々あると思いますが、ご容赦ください。
目次
症状
10月中旬、アオキの葉に褐色の丸い斑点が発生しているのをみつけました(写真1&アイキャッチ画像)。
下の写真は斑点を拡大したものです(写真2)。
内側は灰白色で少しくぼんだ形をしています。外側は濃い褐色の帯で縁取られています。そして、内側中央部に少し浮き上がった黒い粒々が見られます。
斑点部の裏側は褐色で、周縁は表側よりも不明瞭です(写真3)。
中には穴が空いている斑点もありました(写真4)。
診断結果
これは “白星病“ です。
“白星病“ は、アオキやケヤキの葉にカビが生える病気(斑点性病害)です。斑点の中央部に見られる黒い粒々は子のう殻です。
病葉は早期落葉せず、長い間、枝についているので、美観を大きく損ねます。
生活環
“白星病“ の病原性や発生生態はわかっていないようで、今のところ、以下のように感染、拡大すると考えられています。
- 新葉が展開する時期、葉に褐色の小斑が散生ないし多数発生1(アイキャッチ画像&写真1)
- 病斑中央部は灰白色〜淡灰褐色、周囲は褐色、直径1〜6mmの円形斑(写真2)
- 病斑上にやや盛り上がった小黒点(子のう殻)を1〜数個形成(写真2)
- 子のう胞子が降雨の後、空中に飛び出して伝播(感染時期などは不明)
防除
“白星病“ を防除するためのポイントは病原菌を減らすことで、そのためには、
- 新しい葉が展開する前に、第一次感染源である罹病葉、罹病落葉を除去する
ことが、有効だと思います。
使用できる農薬
“白星病” に使用できる農薬は見つかりませんでした。
“白星病” でアオキが衰弱することはないようですが、病葉は見つけ次第、除去するよう心がけましょう。
“白星病“ の詳細については下記の記事をご参照ください。
白星(しらほし)病
この記事では、樹木に発生する “白星(しらほし)病” について、当サイトの管理人 ”kodachi” が本などで調べたことを記録しています。 “白星病” は、「葉に斑点をつくる…
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