ミカンハモグリガ

この記事では、樹木を加害する “ミカンハモグリガ” について、当サイトの管理人 “kodachi” が本などで調べたことを記録しています。

“ミカンハモグリガ” は、「葉を食べる害虫」です。

目次

分類

“ミカンハモグリガ” は、チョウ目コハモグリガ科に属する虫です(学名:Phyllocnistis citrella (Stainton))。

加害樹種

“ミカンハモグリガ” が加害する樹種には、以下のようなものがあります。

モモ、ミカン、ナシ、リンゴ、レモン、など

形態

成虫は開張時幅5~6mm、体長3mm程度。銀白色の鱗粉に覆われ、翅に淡褐色の条紋や先端に大型の紋があります。

幼虫は淡黄白色半透明、扁平で老熟すると体長4mm程になります。

生活史

  1. 成虫が葉の表面に1個ずつ産卵(直径:0.3mm程度)。
  2. 孵化した幼虫はすぐに葉に孔をあけて組織内に食入。
  3. 侵入した幼虫はトンネルを掘るように葉の表裏面を残して食い進み、葉の中で蛹化・孵化。
  4. 成虫の状態で樹幹の粗皮のすき間や葉裏で越冬。

1年間の発生回数は5〜10回程度です。

被害の特徴

新葉の表皮と裏皮の間に侵入して葉肉を摂食するので、その部分は白く見える。
食害痕は曲がりくねった細長い半透明の線になる。
食害痕に排出される糞が黒く透けて見えることもある。
被害が激しくなると、葉が歪んで奇形になる。
若枝や果実を食害することもある。
被害を受けた葉に ”コナカイガラムシ” が発生することがある。
食害部分から ”かいよう病” が侵入することもある。

防除方法

  • 新葉の展開時期、被害の発生状況を注意深く観察し、見つけ次第幼虫を押しつぶす。
  • 被害の発生初期に殺虫剤を樹全体に散布する。

使用できる農薬

ベルメトリン乳剤、エトフェンプロックス乳剤、クロチアニジン水溶液、エトフェンプロックス乳剤、ジノテフラン液剤など。

“ミカンハモグリガ” の被害を受けやすい柑橘類では果実を食しますので、使用する殺虫剤や時期に十分注意し、できるだけ農薬を使用しない防除に心がけましょう

ギャラリー

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