この記事では、樹木に発生する “紫(むらさき)かび病” について、当サイトの管理人 ”kodachi” が本などで調べたことを記録しています。
目次
症状
“紫かび病” の主な症状は下記のとおりです。
- 葉の裏面に褐色〜濃紫褐色の厚いビロード状の菌糸塊が発達
- 葉(罹患部)の表面には黄色の不整斑が発生
- 新梢で展開中の葉で発生した場合、捩れ(よじれ)などの奇形
“紫かび病” で枯死することは滅多にありません。
病原菌
“紫かび病” は子のう菌類(糸状菌)です。
この菌は “うどんこ病菌” の一種ですが、”うどんこ病” は主に葉の表面が白色のカビで覆われます。
生活環
“紫かび病” は以下のようにして伝染し、被害が拡大します。
- 春季、若い葉の表面に黄色(中央部は褐色)の不整斑を生じる
- その裏面に白色・粉状の円状菌叢が拡がる
- 菌叢は次第に灰褐色〜紫褐色、ビロード状となる
- 7月頃から、菌叢の表面あるいは埋もれるように小黒点(閉子のう殻)が密着して形成される
- 秋以降は菌糸塊が次第に拡がり、いつまでも残る
- 閉子のう殻の形態で越冬して、また、越冬菌叢上に分生子が新生され、子のう胞子・分生子がそれぞれ第一次伝染源になる(と思われる)
発生しやすい樹種
アラカシに発生した紫かび病
シラカシに発生した紫かび病
ボケたような感じ
中心部に褐色斑点
褐色のビロード状
褐色のビロード状
葉がよじれている
防除方法
“紫かび病” を防除する方法は以下のとおりです。
- 第一次感染源である罹病葉、罹病落葉を除去する
- 殺菌剤を散布する
“紫かび病” は発生率が高い病気で、いったん発生すると年々蔓延していきますので、発生初期の対策が重要です。
使用できる農薬
“紫かび病” に使用できる農薬(殺菌剤)には以下のものがあります(2024年3月12日現在)。
使用できる作物は「かし」だけです。
間違いがあるかもしれませんので、使用前に必ず適用作物と適用病害虫をご確認下さい。
“紫かび病“ については下記の記事もご参照ください。
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